私は約七年間義理の両親と同居していました。
それだけで、お友達に「すごいねー」って言われます。
別に私がすごいわけではないのですが、みなさんは同居っていうのはそれだけ大変なことって想像できるんですよね。
実際、キツかったです。
別居する直前はストレスがマックスになっていたと思います。
公平に見て、彼らは悪い人ではないし、私に今でもずっとよくしてくれています。
意地悪をされたことはありません。
でも、、、やっぱり他人と住むのはしんどいです。
夫(オットさん)も他人ですけど、夫だとまだ文句言いやすいじゃないですか。
また、ひとつのフラットをお金を出してシェアしている若い人たちとは、状況が違うのです。
というわけで、今回はどんな同居生活だったかを書いてみようと思います。
なぜ同居を始めたのか
一般的にシンガポール人で独身の人たちは、実家で暮らしています(例外もありますけど)。
それと、義理の父にお金がなく、以前住んでいたコンドミニアムも売り払っていたので、オットさんが購入したHDB(シンガポールの公営住宅)に3人で住んでいたのです。
そこへ私が加わり、ザ・同居生活がスタートしました。
あんまり深刻に考えてなかった私は、それほど嫌だな~とは考えていませんでした。
だって、しょうがないものはしょうがない。
最初は借りてきた猫っていう感じで、おとなしくしていましたし、実際自分でも謙虚な気持ちがあったと思います。
初めはよかった
シンガポールに住み始めた当初、平日の私はシンガポール国内をいろいろ一人で見て回ったり、ブラブラ買い物をしたり、ヨガを習ったり、気ままな暮らしでした。
しかも私はあまり家事はしていませんでした。
週一ですがクリーナーさんが来てくれて、掃除洗濯をしてくれるし、義理の母が夕飯は買ってきてくれたり、作ってくれたり。
私も新参者が勝手にあれこれできないと思っていましたし。
それでも時々パンを作ったり、週一で料理をふるまったり、子供が生まれていないうちはそれなりに楽しく暮らしていたと思います。
フラットも結構広くて、四人で住んでも全くスペース的には問題はありませんでした。
不便さと不満と
しかし、やっぱり子供が生まれるといろいろ変わってきました。
ハイハイする子供のために、床はいつもきれいにしたいし、洗濯も毎日頻繁にするし、離乳食も作り始めます。
そうすると台所が自分専用じゃないとか、リビングルームは昼間は義母が使い、夕方以降は義父専用といった不便さがが出てきました。
義父は台所のカウンターに、自分の健康食品を崩れそうなほど積み上げるし、冷蔵庫はしょっちゅうドラゴンフルーツの汁や豆乳をこぼしてくれたり。
床もテーブルもどうしてかいつも汚してくれます。
もちろん後始末は私か義母。
義母は家を汚くしたりはしないのですが、彼女の仕事が繁忙期じゃないときはずっと家にいられるのが辛かったです。
一日中リビングのソファに座り続けられると、私がちょこちょこ動いているのを見られているようで居心地が悪かったです。
テレビを見ていたり、本を読んでいてくれたりすると楽なのですが、何もしないで座っているのです。
彼女曰く、考え事をしているらしいのですが。
あと、興味があるのはわかるのですが、私が離乳食を作っているのを観察しに来たり、子供が食べる直前の魚を、火がちゃんと通っているか確認するために直接指で押してきたり。
おかしなチャイニーズの習慣
ほかにめんどくさいなと思っていたことは、シンガポールというか中華系の独特の迷信みたいなことを二人がすすめてくることです。
例えば、女性の下着は男性のものと一緒に洗ったらいけないとか、産後は水を触ってはいけないとか、子供は葬式に行ってはいけないとか。
食べ物に対して何か言ってくるのが一番多いですね。
中華系はHeaty(陽)、Cooling(陰)の食べ物のバランスにうるさいです。
これは、うちの家族だけでなく中華系の人はみんな信じているようです。
やれ、焼き立ての肉をすぐに食べたらいけないとか、発熱がある時は揚げ物や辛いものはダメとか。
Heaty、Coolingの食べ物
Heaty、Coolingの考え方は中医学がもとになっています。
Heaty(ヒーティー)な食べ物とは、血液循環がよくなり、体を温めるもの
揚げ物、ドリアン、辛い食べ物、チョコレート、ナッツ類など
摂りすぎると体内のバランスが崩れて、熱が出たり、口内炎やにきびなどの炎症ができたりするそうです。
Cooling(クーリング)な食べ物とは、解毒作用があり、体を冷やすもの
西瓜、ココナッツ、きゅうり、豆腐、緑茶など
摂りすぎると体内のバランスが崩れて、冷えや筋肉・関節痛を起こすそうです。
ちなみにどちらでもない、ニュートラルな食べ物もありますよ。
ぶどう、にんじん、牛乳、魚、はちみつなど
でも、調べてみたら、サイトによって違う分類もありました!
(例)牛肉がヒーティだったり、ニュートラルだったり。
あんまり鵜呑みにできないですね。
数千年という歴史のある中国の伝統医学は尊重しますけどね。
別に叱られたりはしないけれど、自分は変だなと思う事をしないといけないのはストレスです。
きっと義理の両親はなるべく口に出さないようにしていたと思いますが、それでも日本人の私からするとうるさいなぁって感じました。
まぁ、日本にもいっぱい迷信とか言い伝えってありますけどね。
古いタイプの日本人と結婚した外国人は同じこと思うかもしれませんね。
北枕は縁起が悪いとか、夜に口笛を吹くと蛇が来るとか(誰も信じないか)。
別居したい!
6年の月日が過ぎ、義理の両親とは考え方も違うし、生活習慣も違うので、どんどんストレスがたまっていきました。
義理の母と喧嘩になることもありました。
彼女がすごく悪いことをしたわけじゃないんですが、些細な事にイライラしてしまっていました。
私が頼んだことと違うことをしてくれたり、過干渉をされたり。
オットさんが仕事から帰ってくるたびに、私は「お母さんが、ああした。こう言った。」「お父さん、また子供にあんな物買ってきた。」ってグチるようになっていきました。
そして、「四人で引っ越すか、それが無理なら私と子供だけでも他に部屋を借りたい。」って言いだすようになりました。
しかし実際にシンガポールでは、そう簡単に部屋を借りて出ていけません。
私と子供二人が住めるような部屋を借りようと思うと、無職の私が最低でも2,000~3,000ドル(約16万~24万円)の家賃を払い続けるのは現実的な話ではありません。
もし本当にオットさんと離れて別居するとなると、日本に帰るしかないのかな?と考えました。
ある日、オットさんももう無理だと思って、「よし、引っ越ししよう。」と言ってくれました。
その時は、やさしく言ってくれたわけじゃなく、もう~限界!って感じで言っていました。
彼も私と両親の狭間で相当ストレスが溜まっていたのです。
それからは早くて、サクサクと物件を見て回り、新しい家を借り、引っ越しして、とうとう別居することになりました。
たぶんオットさんは、「こなつが父さんと母さんと一緒に住みたくないから別居する」とは、彼らには言っていないと思います。
「子供が二人増えて、生活空間が狭くなってきたから」という理由を言ったと思います。
別居をしてからも、毎週土日には義理の両親宅へ一緒に夕食をとるために会いに行っているし、誰かの誕生日には集まっています。(私と義理の妹の夫の会は無いんですけどね。いらないけど。)
終わりに
とにかく、めでたし、めでたしです。
別居開始直後も今も、義理の両親とは気まずくはなっていません。
彼らもそういうところは、物分かりがよくてよかったです。
同居するなら二世帯住宅みたいに、別の空間に住めたらいちばんいいのかな、と思います。
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