息子がある男の子とだんだん仲良くなっていく過程を見て、微笑ましかったので書いてみます。
学校の帰り道
私は毎日バスで小学校に息子を迎えに行っています。
学校からバスに乗って帰る時、少し前までは私と息子(なつき)、私の友達であるお母さんと息子二人(レナードとケナード)と5人で帰っていたのですが、最近中国人(シンガポール国籍のチャイニーズじゃない)の男の子も一緒に帰る仲間に加わりました。
詳しいことは知りませんが、前は彼のお父さんが学校まで迎えに来ていたのですが、もう一人で大丈夫と思ったのか、お迎えに行くのは家の前のバス停までと決めたようです。
彼の名前はボーラン。
ボーランとレナードは同じクラスです。
ボーランはなつきと中国語の授業でいっしょになりますが、普段のクラスは違うためお互いに話したことがなかったそう。
最初の一週間くらいは、なつきはレナードとばかり喋って、ボーランはつまらなそうでした。
ときどき、私はなつきにボーランとも話すように促していたのですが、レナードたちとゲームの話で盛り上がっちゃって、ついついみんなで話すっていうことを忘れてしまうようです。
話がわからなくて、ポツンとなることはよくある光景ですが、私もよくそういう目に合ってつまらない思いをした事があったので、ボーランがかわいそうでたまりません。
私が、
「なんでボーランと喋らないの?一人で寂しそうじゃない。いつも手にルービックキューブを持っているのは、一人で手持無沙汰になりたくないからだと思うよ!」
と夫と一緒に注意をしていたら、案の定、なつきははシュンとしてしまいました。
息子の努力
その次の日、またバスで帰る途中、ボーラン以外はゲームの話で盛り上がっていました。
わたしは、ボーランに
「テレビゲームとか、君もするの?」
と話しかけたら、彼は小さい声で
「しない。」
でもお母さんのスマホでゲームはするらしい。
このネタを、すかさずなつきに振りました。
友達親子のバス停は私たちのバス停より3つくらい前にあり、私たちとボーランは同じバス停で降ります。
友達親子がバスを降りた後、私はなつきにボーランの横に座るように言いました。
私は彼らの前の席で静かに座っていました。
なつきがボーランに話しかけていました。
ボーランの声が小さすぎて聞こえませんが、どうもなつきが質問をして、ボーランがボソボソと返事をしているようでした。
なつき:「ボーラン、〇〇〇〇?」
一生懸命中国語で話しかけていました。
ボーラン:「………」
声が小さすぎて、返事をしているのかどうかよくわかりません。
二人の声が何も聞こえてこないので、そっと後ろを見ると、なつきは自分の手を眺めながら、「えっと~」って感じになっていました。
そして、再びなつきは彼に話しかけました。
なつき:「ボーラン、〇〇〇〇?」
ボーラン:「………」
何度もこれの繰り返し。
なんだか微妙な空気。
私たちがなつきに注意したからでしょうが、彼はなんとか話が続くようにがんばっていました。
あんまり成功していないけれど、私は嬉しく思いました。
このシチュエーションちょっと辛いけど、がんばってるね!
「ボーランはシャイなのかな?」
「それとも、本当におとなしい子なのかな?」
と、ボーランと別れたあと、なつきと話しました。
英語得意やん
また次の日、なつきがボーランの隣に座って話していました。
あれ?
ボーランの声が割と大きく聞こえます。
しかも、英語です。
あれ??
英語のほうが得意なのでしょうか?
てっきり、中国語が得意なんだと思っていたけれど。
先入観だけで人を判断できないなと思った出来事でした。
それと、息子が諦めずに、なんとかボーランと仲良くなろうと努力してくれたのが嬉しかったです。
そして、今日はボーラン、初めて私に話しかけてくれました。
「僕、日本語習ってるの」
えーっ。
そうなの?
もっと、嬉しくなりました。
お読みくださってありがとうございます。また来てくださいね!
↓シンガポール情報のランキングです。
おもしろかったと思われた方、クリックをお願いします!